7月11日の参議院選挙でNHK党から出馬し初当選した暴露系YouTuber東谷義和(ひがしたに よしかず)通称ガーシー。
選挙活動も日本ではなくドバイから行い、その後も帰国せず先日の臨時国会の初登院も欠席、陳謝に出向く意向も途中でなしとなりました。
日本に帰国する、しないと連日話題ですがついに最大の切り札「除名」に。
国会議員の座からガーシーを引きずり下ろすことは憲法にも含まれる本来かなり難しいこと。
そのことについてお伝えしたいと思います。
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72年ぶりの除名処分!

3月14日に開かれた国会の懲罰委員会。
全会一致でガーシー議員の除名処分が決定しました。
15日の衆院本会議で正式決定する見通し!
なんと72年ぶりの出来事!!!
不可能じゃないけど限りなく難しいことをしてきましたね・・・
しかし72年間なぜ除名が行われてこなかったのか。
その事実を考えずに軽率な判断ではないかとも捉えられる今回の事案。
今後、「除名」を連発することだけはないようにしてほしいですね。
ガーシーがクビになった経緯

そもそもガーシー議員をクビにすることができるのか?
この答えは
不可能じゃないけど限りなく難しい
です。
どういうことか見ていきましょう。
※ちなみに現在海外にいるので居住実績の話題にもなりますが、国会議員には居住実績の項目はないのです。
日本国籍があればできてしまいます。
居住実績で過去にクビになった人がいますが、それは地方議員だからです。地方議員には居住実績が必要となります。
国会議員をクビにする方法
唯一の方法は憲法58条
■日本国憲法第58条 【役員の選任、議院規則、懲罰】
第1項 両議院は、各々その議長その他の役員を選任する。
第2項 両議院は、各々その会議その他の手続及び内部の規律に関する規則を定め、又、 院内の秩序をみだした議員を懲罰することができる。 但し、議員を除名にするには、 出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。
議員の「除名」については日本国憲法にその詳細が書かれています!
勉強不足ですが憲法!ということにびっくりしました。
しかし、憲法は三権分立(立法・行政・司法)をうたっており、議員という立場はそれくらい重要な立場であるのです!
こちらの憲法でいう議員に対する懲罰は「戒告」「陳謝」「30日未満の登院停止」「除名」と大きく分けて4つです。
2月22に現在では「議会での陳謝」となりそうですね。この議会でのというのがポイントになりそうです。
辞職勧告決議案に法的な根拠はなし
これらの懲罰以外にもTVなどで野党が「辞職勧告決議案」や「糾弾決議」などのワードを耳にします。
事実上の辞職を求める内容ではありますが法的拘束力はありません。
法的な拘束力のある懲戒は憲法に記載のある4つのみです。
過去にクビになったのはたったの2名のみ
■1950年4月7日 参議院 小川友三
(理由)本会議での予算採決に際し反対討論を行っていた柄賛成票を投じた→国家運営の原則無視
■1951年3月29日 衆議院 川上貫一
(理由)代表質問で社会主義国家と革命を称賛し陳謝を拒否
憲法が出来てからこの「除名」されたのは過去にたったの2名のみ。
しかも50年以上前のことなんです!
ポイントはこの憲法の「院内の秩序をみだした議員」という点。
この過去に除名された2人を見ると、「え?そんなことで?」と思えます・・・しかし、共通点としては2人とも議会内でのトラブルを起こして「除名」されているんです。
そして川上さんは今回のガーシーと同じ陳謝を求められました。それを拒否し除名となっています。
ここをどう捉えるかということが非常に難しいのだと思います。
さらに過去の事例が議会内ということで、個人問題に対しての憲法58条による除名がされてこなかったのではと思います。
過去に多くの不祥事を起こした議員がいるにも関わらず「除名」処分はされていないのが現状。
法改正の可能性は?
前述でも述べた通り、国会議員について記載のある法律=憲法となります。
憲法は9条も含め以前から改正が議論されていますが、国の根幹となる法律でありそのハードルは非常に高いです。
じゃあ法改正すればいいじゃん!とはいかないのです。
過去に欠席し続けた議員はいるの?
さすがに6年間の任期をまるっと欠席という議員はいませんでした。
しかし、6年ではないですが過去に長期欠席した議員はこちら。
過去事例①友部達夫元参議院議員

今回の調査の最長記録が元参議院議員の友部達夫氏。
1997年1月オレンジ共済組合の詐欺事件で逮捕され実刑判決が確定する2001年5月まで、一度も議会に出席しないまま4年4か月にわたって議員の座にとどまりました。
過去事例②河合杏里元参議院議員

参議院当選のための買収という選挙違反問題で起訴された河合杏里氏。
2019年12月〜から議会を欠席。2021年2月に議員辞職願いを出すまでの1年3ヶ月欠席し続けました。
まとめ
ガーシーは議会に出席を拒否し続けた結果、除名という1番重い処分に決定しました。
とはいえ今回の選挙でガーシーを当選させてしまったのは私たち。
28万人が選んだ人物です。
その人たちが彼の働き方に納得しているのであれば、それは民意ということになります。
出席しないから全てダメというのもどうなんだと思いつつ、日頃から政治に興味を持ち政治家・候補者を見る目を養うことは非常に大切ですね!
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